分解能と加工精度
加工機の分解能が良ければ、その加工機で加工したものも、加工精度も良いと解釈するのは間違いです。
◆分解能とは・・・
分解能とは、加工機のX,Y,(Z)軸を制御する指令値の最小ステップ値です。
加工精度を表すものではありません。
精度の高い基板加工のためには、加工機の各軸のバックラッシュ(一種のガタ) を低減し、
直交度およびテーブルの平面度に心配りをして加工機を作ることの 方が、分解能の数値を
小さくすることより、はるかに重要で難しいことなのです。
◆加工精度とは・・・
加工機で加工して出来上がったものの精度は、次の要素で決まります。
- 繰り返し精度
- 位置決め精度
- 加工時の機械振動
- スピンドルの芯ぶれ
- 工具加工精度・工具の磨耗
加工精度は上記5つ要素の一番悪い値に従ってしまいます。
加工機の一部の要素(分解能)を取り上げて、あたかも加工精度が良いように記述するのは間違いです。